サッカーの試合を観ていて、「あのゴールは誰のアシストだったっけ?」「あの時間帯、何がきっかけで失点したんだろう?」と後から振り返りたくなったことはありませんか?
実は、多くの指導者や保護者が取り入れているのが「スコアブック」の活用です。
プロの現場でも、試合ごとに詳細なデータが蓄積され、戦術や起用の判断材料となっています。
ここでは、サッカーのスコアブックとは何か?という基本から、記入例付きの書き方、そして記録を“見える化”してチームの成長に活かす分析法までを、初心者にもわかりやすく解説。
少年サッカーを支える保護者の方や、アマチュアチームのコーチにとって、今日から実践できるノウハウが詰まっています。
記録を「面倒な作業」から「未来の勝利への武器」へ変えてみませんか?
サッカーのスコアブックとは?基本からわかる活用術
スコアブックは“試合の履歴書”
サッカーのスコアブックとは、得点やアシストだけでなく、フォーメーションの変更、交代のタイミング、警告・退場の記録など、試合の流れを細かく書き残すノートです。
Jリーグや高校サッカーの現場でも、分析や振り返りに欠かせない存在として使われています。
野球とは違う「流れ」を重視する記録
野球のスコアブックが打席や投球の結果を中心に記録するのに対し、サッカーでは「プレーの流れ」や「ポジションの変化」が重要です。
だからこそ、スコアブックを活用することで、失点や得点の背景が見えやすくなり、戦術的な課題の発見にもつながります。
誰でも記録できる、育成年代の必須アイテム
スコアブックは、コーチやマネージャーはもちろん、保護者や選手自身でも記録できます。
特に小・中学生の年代では、自分のプレーを客観視するきっかけとして大きな効果を発揮。
最近では、保護者が記録係を担うチームも増えています。
スコアブックに書くべき基本情報とは?
まず押さえておきたい記録項目【テンプレート形式】
スコアブックには、次のような試合情報を記録するのが基本です:
- 試合日時・会場・天候
- 対戦相手・試合形式(公式戦、練習試合など)
- スタメン・フォーメーション
- 得点者/アシスト/得点時間
- 警告・退場(イエローカード・レッドカード)
- 選手交代(交代時間・交代理由)
- コーナーキック数、シュート数、被ファウル数
得点やカードは「詳細」に書くのがコツ
得点を記録する際は、選手名だけでなく「得点方法」も併記しましょう(例:右足シュート、ヘディングなど)。
カードは「時間」と「理由」(例:ラフプレー、遅延行為)を記録しておくと、後での分析に活きます。
フォーメーションの変化は必ず記録
試合開始時の布陣だけでなく、途中でのシステム変更(例:後半15分に4-4-2→3-5-2へ)も重要な情報です。
戦術の意図や選手の適応力を判断する材料になります。
初心者でもできる!スコアブックの書き方【記入例つき】
試合の流れに沿って記録しよう
スコアブックは、試合をリアルタイムで記録していくのが基本です。以下の手順に沿えば、初心者でも迷わず書くことができます。
- 試合前:スタメン、審判名、天候、会場などを記入
- 前半:得点、アシスト、ファウル、カードなどの重要プレーを記録
- ハーフタイム:戦術面や選手の動きで気づいた点を簡単にメモ
- 後半:交代の内容、フォーメーション変更、後半の得点経過を記録
- 試合後:全体のまとめや反省点、気づいた改善点などを追記
実際の記録例(サンプル)
- 前半12分:#10 田中 ゴール(アシスト:#7 佐藤)
- 前半35分:#5 山田 イエローカード(遅延行為)
- 後半20分:#9 鈴木 → #14 伊藤(戦術変更)
手書きとデジタル、どちらがいい?
手書きノートはその場で自由に書けるので、スピーディに記録したいときに最適です。
一方、ExcelやGoogleスプレッドシートは試合後のデータ整理やチーム共有に便利。
記録内容を集計・分析したい場合はデジタル形式を活用するのがおすすめです。いています。ExcelやGoogleスプレッドシートは、後で集計・グラフ化する際に便利です。
スコアブックをつける3つのメリット
1. 戦術分析に使える!試合内容を「見える化」
スコアブックに記録を残すことで、得点のパターンや失点の時間帯、警告の傾向などが一目瞭然になります。
たとえば「後半の立ち上がりに失点が多い」「セットプレーからの得点が多い」など、プレーの傾向が数値で見えるため、次の試合への対策やトレーニング内容の見直しにもつながります。
2. 選手やチームの成長が数字でわかる
継続的に記録をつけていくと、選手ごとの活躍や改善点が明確になっていきます。
ゴール数やアシスト数、試合ごとの評価を積み重ねることで、「できたこと」と「できなかったこと」が整理され、本人のモチベーションにも直結します。
3. 保護者も応援に深く関われる
スコアブックは選手だけのものではありません。保護者が試合中に記録を取ることで、ただの観戦が「意味ある応援」へと変わります。
「このゴールは息子がアシストした!」といった発見があると、応援の楽しさも倍増します。
スコアをどう分析に活かす?記録後の活用法
よくある分析視点から改善ポイントを見つけよう
スコアブックは「記録して終わり」ではありません。
内容を振り返ることで、チームや選手のプレースタイルを客観的に分析できます。
よく使われる分析視点には以下のようなものがあります:
- 得点・失点の時間帯:後半に集中している場合、体力面の課題が見える
- 被ファウル数が多い選手:無駄なボディコンタクトやポジショニングの見直しを検討
- シュート数と成功率:精度の低さがわかれば、シュート練習を重点的に行う判断材料に
スプレッドシートやExcelでグラフ化して可視化
試合後にGoogleスプレッドシートやExcelに記録を転記すれば、ゴール数、アシスト数、カード枚数などを自動でグラフ化できます。
チームミーティングでの共有にも便利で、成長の軌跡が「見える化」されます。
無料アプリやテンプレートでさらに効率化
- 『サッカースコア』アプリ:スマホで直感的に試合記録が可能
- Google Sheetsテンプレート:クラウド上で簡単に管理・共有でき、保護者やコーチ間での活用にも最適
スコアブックの記録に便利なグッズ・アプリ紹介
紙で残すならこれ!市販のおすすめスコアブック
「まずは手書きで始めたい」「試合中にすぐメモを取りたい」という方には、市販のスコアブックが便利です。特に次の2つは初心者にも指導者にも人気があります。
- モルテン製『サッカースコアブック』
→ 全国のサッカー現場で使われている定番品。記録項目が整理されており、初めてでも書きやすい構成。

デジタル派におすすめ!無料スコア記録アプリ3選
スマホで手軽に記録したい方には、以下の無料アプリがおすすめです。
- SoccerNote
→ シンプル操作で得点・交代・カードの記録ができ、初心者でもすぐ使える。 - TeamHub(チームハブ)
→ チーム管理機能が豊富で、試合記録と出欠確認が一体化。 - OneTap SPORTS
→ 選手の走行距離やプレーエリアを可視化できる高機能アプリ。トラッキング付きで本格的な分析も可能。
サッカーのスコアブックよくある質問(FAQ)
- 小学生の試合でもサッカーのスコアブックをつけたほうがいい?
-
🅰️成長の記録を残せる
🅰️課題が明確になる
🅰️振り返りに役立つ小学生の試合でもスコアブックをつけることで、選手一人ひとりの成長を記録として残すことができます。
得点やアシストだけでなく、プレーの特徴や反省点も記録することで、指導者や保護者が客観的に振り返る材料になります。
また、子ども自身も目に見える記録があることでモチベーションが上がり、次の目標を持ちやすくなります。
- 保護者でもサッカーのスコアブックは記録できますか?
-
🅰️簡単な記録形式でOK
🅰️観戦目線でも十分
🅰️子どもの振り返りに役立つ保護者でも、サッカーのスコアブックは無理なく記録できます。
専門的な知識がなくても、得点やアシスト、良いプレーや気になった場面などを簡単にメモするだけでOK。
観戦する立場から感じたことを記録するだけでも、あとで子どもと一緒に試合を振り返る材料になります。
親子のコミュニケーションにもつながり、子どものモチベーションアップにも一役買います。
- 1人でもサッカーのスコアブックの記録と分析まで可能?
-
🅰️シンプルに記録できる
🅰️動画と併用が効果的
🅰️目的を絞れば負担減1人でもスコアブックの記録と分析は十分可能です。
すべてを細かく記録しようとせず、ゴールやアシスト、気になった場面に絞って記録するだけでもOK。
動画を撮っておいて後で再確認すれば、より正確に振り返ることもできます。
無理なく続けるためには、試合後に「良かった点・改善点」を簡単にまとめるスタイルがおすすめです。
まとめ|スコアブックの記録は未来の勝利につながる
スコアブックは、ただの試合記録ではありません。
そこには、選手一人ひとりの成長やチームの課題、改善のヒントが詰まっています。まさに「見えないチーム力」を可視化するための強力なツールです。
得点やアシストの回数だけでなく、交代の意図や失点の傾向まで記録することで、次の試合への戦術的なヒントが得られます。
プロの現場はもちろん、育成年代のサッカーでも記録の重要性は年々高まっています。
特別な道具や知識は必要ありません。
まずは1試合、紙とペン、またはスマホアプリから始めてみてください。その一歩が、あなたのチームやお子さんの“未来の勝利”に必ずつながります。